会頭挨拶
この度、第73回日本小児保健協会学術集会を、2026年6月19日(金)から21日(日)の3日間にわたり、大阪市中央公会堂にて開催させていただく運びとなりました。会場となる大阪市中央公会堂は、水の都大阪を象徴する堂島川と土佐堀川に挟まれた中洲「中之島」に位置しており、「中之島公会堂」とも呼ばれ親しまれています。大正7年(1918年)に開館した本建物は、赤煉瓦の外観が印象的で、内部も華やかな装飾が施されたネオ・ルネッサンス様式の美しい洋館です。その歴史的・文化的価値が認められ、平成14年には国の重要文化財に指定されました。重厚な趣と近代建築の魅力を感じられる本会場で、多くの皆さまと小児保健の未来について語り合えることを、心より楽しみにしております。
本学会は、小児科医による医療はもとより、保健師、看護師、歯科医師、行政担当者、教育関係者など多職種が連携し、地域社会全体で子どもを育み支えることを目的として活動しています。創立から約90年を迎え、学術集会も第73回を数える歴史と伝統を有し、近年では全国から800名を超える参加者が集う、医療と福祉を横断する意義深い学術の場へと発展しております。とりわけ近年は、新生児マススクリーニングの拡大、予防接種の普及と啓発、医療的ケア児への地域支援の充実と災害対策、チャイルド・デス・レビューの導入と課題、こどもの自殺予防、児童虐待の早期発見と支援体制、母子保健事業の再構築、地域医療と子育て支援の連携強化、学校保健における実践的支援、命の授業や性教育の在り方、そしてゲーム障害など、子どもたちの心身の健やかな成長を脅かす課題への包括的な対応が求められています。本学術集会では、これらの課題に関する最新の研究成果や実践的取り組みの共有を通じて、現場に即した支援の在り方を模索し、多職種間の率直で活発な意見交換をおこなっています。
第73回大会では、「みんなで育む 子どもの未来」をテーマに掲げ、特別講演、教育講演、シンポジウム、一般演題、市民公開講座など、幅広いプログラムを通じて、参加される皆様の実践と研究の一助となる学術集会を目指しております。小児医療・保健に携わる医師、看護師、保健師、その他すべての関係者の皆さまにおかれましては、ぜひ多くの方々にご周知いただき、ご参加を賜れますようお願い申し上げます。
- 第73回日本小児保健協会学術集会
会頭濱﨑 考史
(大阪公立大学大学院医学研究科 発達小児医学 教授)
